Pt900とは、プラチナ(白金)を1000分の900、つまり90%以上含むプラチナ合金を示す刻印です。日本のジュエリーでよく見るPt950・Pt850・Pt1000との違いや、造幣局のホールマークとの関係を整理します。刻印全体の一覧はジュエリーの刻印の意味をご覧ください。
Pt900とは:プラチナ90%以上の合金
Ptはプラチナの元素記号で、数字は品位を千分率で表します。品位は最低含有率なので、Pt900はプラチナが900‰以上という意味です。造幣局も、Pt900のマークが付いた指輪はプラチナを90%以上含むと説明しています。残りの10%はほかの金属(割り金)です。
プラチナは宝飾品に広く使われ、金と同じくらい腐食に強い金属です。
Pt950・Pt900・Pt850・Pt1000の違い
| 刻印 | プラチナの品位 | 補足 |
|---|---|---|
| Pt999・純プラチナ | 999‰以上 | 純プラチナの表示 |
| Pt1000 | 純プラチナ | 表示規定では1000‰を使わず999と表す |
| Pt950 | 950‰以上 | JIS・造幣局の区分にある |
| Pt900 | 900‰以上 | JIS・造幣局の区分にある |
| Pt850 | 850‰以上 | JIS・造幣局の区分にある |
Pt900とPt950の違いは、プラチナの割合です。Pt950はプラチナ95%以上、Pt900は90%以上で、残りが割り金です。JIS H 6309では、プラチナの品位を999・990・950・900・850に区分しています。
Pt1000は、純プラチナを示す表記として見られることがあります。日本ジュエリー協会の表示規定は、単一金属の1000‰(100%)は化学的・理論的に存在しないとして、純度の表示に1000を使わないこととしています。造幣局も2012年(平成24年)4月以降に受け付けた製品から「999」と表示しており、以前の「1000」と証明している品位は同じです。
造幣局のプラチナのホールマーク
造幣局の品位証明では、プラチナ製品を999・950・900・850の4区分で証明しています。証明記号は、日の丸、品位を示すひし形の数字、そしてプラチナであることを示す「Pt」の組み合わせです。プラチナと金を接合したコンビ製品にも5つの区分があり、たとえばプラチナ900と金750の組み合わせがあります。
一方、造幣局は「K18、Pt900などの記号は造幣局の証明記号ではありません」としています。指輪の内側にある「Pt900」だけの刻印は、製造・販売側の表示と考えましょう。
古いプラチナ製品には「Pm」と刻印されていることがあります。日本ジュエリー協会の表示規定には、プラチナ製品の表示にかつてPmが使われていたと記載されています。
プラチナめっき・ホワイトゴールドとの違い
白い色のジュエリーには、プラチナ以外の素材も使われます。
- プラチナめっき(PTP):表示規定で定められためっきの記号です。表面だけがプラチナで、中は別の金属です。
- ロジウムめっき(RHP):ホワイトゴールドによく施される白いめっきで、使ううちにすり減ることがあります。
- ホワイトゴールド(WG):金に白い金属を加えた金合金で、プラチナではありません。K18WGやK14WGと表示されます。
- プラチナ張り(Pt○○F):土台の金属にプラチナ合金の薄板を張り合わせた素材です。
磁石・重さでわかること、わからないこと
プラチナは常磁性の金属で、磁石への反応はごく弱いものです。家庭用の磁石に強く吸い付く場合は、鉄など強磁性の金属を含んでいる可能性があります。ただし、留め具のバネやマグネットなど機能上の部品には貴金属以外が使われることがあります。また、磁石に付かないことはプラチナである証明にはなりません。
プラチナの密度は1cm³あたり21.5gで、金(19.3g)や銀(10.5g)より重い金属です。ただし、合金や中空の製品、石の付いた品では、重さだけで素材を判断することはできません。
「Pt900の刻印は偽物?」と気になったら
刻印は確認の出発点で、造幣局も貴金属の品位は目で見てわかるものではないとしています。刻印の字体、位置、ほかの刻印との組み合わせを写真で記録し、売却や保険などの判断の前には専門家に検査を依頼しましょう。検査方法の違いは金の本物の見分け方で解説しています。刻印の撮り方は写真でジュエリーを判定・刻印を読むをご覧ください。英語のPt950の解説(英語)もあります。